2018年2月10日土曜日

Dalagatan 46 / アストリッド・リンドグレーンのアパートへ

こんにちは、mayukoです。

アストリッド・リンドグレーン(Astrid Lindgren)といえば言わずと知れたスウェーデンを代表する児童文学作家。スウェーデンの20kr札にも描かれています。

リンドグレーンとの出会いは確か小学校の1年生か2年生頃。ある日我が家に毎月本が何冊か届く定期購読の訪問販売が来て、たまたまその場に居合わせた本好きのわたしがねだりまくり親も「本なら為になるし…。」と購入してくれたと記憶しています。その後届いた色んなジャンルの本の中の1冊が『ロッタちゃんのひっこし』。
5歳のロッタちゃんが色んなことが気に食わず家出して隣のおばさんの家に引っ越した挙句に夜になったら怖くて泣いて家に戻る、しかもその行動に対して親が怒らないという。当時のわたしとしては色々ありえない内容なのですが、だからこそ惹かれたのか。母親が寝る前に読んでくれる本に何度もリクエストしその後自分でも何度も繰り返し読みました。引っ越し先の屋根裏部屋をロッタちゃんのおうちに模様替えしたり、ビオラ・リネアの食器や洋服を見つけたり、バスケットに入ったパンケーキを屋根裏部屋の窓から引き上げるシーンは何度読んでもワクワクしました。当時は作者がスウェーデン人なことはもちろんスウェーデンなんて国があることすら知りませんでした。
もちろんスウェーデン語版も持ってます

その後、初めてスウェーデンに来た時にはストックホルムのユニバッケン(Junibacken)へ。2度目のスウェーデンではヴィンメルビーのアストリッド・リンドグレーン・ワールド(Astrid Lindgrens värld)にも行きました。
ロッタちゃんのおうち

スウェーデンに引っ越した後もスウェーデン語コースのプレゼンの課題にリドグレーンを選んだり、去年はストックホルム・カルチャー・フェスティバルでリンドグレーンの足跡をたどるウォークツアーに参加したりし彼女のことを知れば知るほど大好きに。
ストックホルム市内の公園にあるリンドグレーンの像

リンドグレーンが住んでいたアパートがある場所Dalagatan 46は有名で多分スウェーデン人なら誰でも彼女の住所を知ってるのではないかと思うほど。

以前から前を通っては「ここにリンドグレーンが…」なんて思っていたのですが、そこが一般公開されると知ってからは「絶対行く!」と盛り上がったものの、アパート見学は毎日行われるわけではなく1回の参加人数も12人までと狭き門、常にフルブッキングの状態。
そんな中、みきちゃんお仕事でリンドグレーンのアパートへ、羨ましいったらありゃしません。みきちゃんの話を聞きながら「いつかわたしも…」と思うもののやっぱりいつ見てもフルブッキング。
そして最近またリンドグレーンのアパート行きたい熱が高まり予約状況をこまめにチェックしていたらついに空きを発見しかも休みの日!即座に予約しました。

そして先日ついにアパート見学が実現。当日はアパート建物の前に集合し、リンドグレーンのアパートへ。わたしはアストリッド・リンドグレーン・ワールドで買ったぶたのバムセと参加。バムセも生みの親のアパートに来れて嬉しいことでしょう。他のスウェーデン人参加者の皆さまは「ヤバいアジア人が来た…。」と思ったかもしれません(でも見学中はほとんどカバンの中に隠してました)。

まずは普通のお客さんのように玄関のコート掛けに上着をかけ靴を脱いでおうちに上がりるのですが、それが本当にリンドグレーンのおうちにお呼ばれしたみたいな感覚に。その後リビングルームに通されて案内してくれる方のお話聞き、各部屋を案内されます。
アパートは一般的に考えると広いのですが、キッチンはとても小さく親子4人で住むことを考えると広過ぎとは思えません。インテリアもSvenskt Tennのソファがあったりと素敵なのですが豪華というわけではなくごくごく普通の温かなおうち、といった感じ。有名になりお金持ちになったからと大きな家やアパートに引っ越したり、インテリアを豪華にしたりしなかったのもリンドグレーンらしいと言えるかもしれません。
アパートのいたる所に本棚があり寝室にはリンドグレーンがよく読んだ本や聖書が、その他の本棚には自身の作品が。各国の本に混じり日本語訳されたリンドグレーン作品も。
あまり色々書いたり写真を載せるとネタバレみたいになるのでたくさん書くのは控えますが、リンドグレーンのプライベートな一面が見れるファンにはたまらないアパート見学です。

『長くつ下のピッピ』が発表されたのが1945年、それから70年以上経った現在でも子ども向けの映像ストリーミングサービスの広告にピッピやエーミルが登場するなど時代や世代を超えて愛される作品を作ったスウェーデンの国民的作家がアストリッド・リンドグレーンなのでしょう。

ところでスウェーデン本国で人気なのはもっぱらピッピとエーミル、しかしわたしの中で1番のロッタちゃんの地位がイマイチなのが残念なところ。あの強情な女の子にはさすがのスウェーデン人も「ないわ〜。」と思っているのか…?






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