2014年2月22日土曜日

ストックホルム・ファニチャー・フェア 2014 / Vol.2

こんにちは、mayukoです。

前回に引き続き、2月4日〜8日に開催されたストックホルム・ファニチャー・フェア 2014の様子をご紹介します。

まずは嬉しい出会いから。スウェーデンの老舗テキスタイル・メーカー、Ljungbergs factory。Ljugbergs factoryといえばスティグ・リンドベリ(Stig Lindberg)のテキスタイルが有名ですが、この日はリンドベリのデザインしたFruktlådaなどの壁紙が展示さてていただけでなく、なんとリンドベリの息子さん、Lars Dueholm-Lindbergさんが会場にに来られていました。父であるリンドベリの作品の著作権管理などを行なうVilastil Design & Productionを運営するラーシュさんとお話しすることが出来ました。スティグ・リンドベリ生誕100周年を迎える2016年に向けて、大きなエキシビションなどを行いたいけど、エキシビションの準備にはとても時間がかかるため(以前開催された物は5年もの準備期間を要したとのこと)とても間に合いそうもなく残念、という話しや、日本ではまだエキシビションを開催したことがないので、いつか開催したい、という話しなどを聞くことができました。


そして、こちらは今年、生誕100周年を迎えるデンマークのハンス・J・ウェグナー(Hans J. Wegner)。彼の代表作のひとつでもあるウィッシュボーン・チェアの製作が実演されていました。現在でもこうやって一つひとつ職人により手作りされているこの椅子、発表から60年以上経っても人々に愛され続ける理由はそのデザイン性だけでなく、家具に込められたデザイナー、職人の愛情があってこそなのかもしれません。

1955年に発表されたCH88の新色もお披露目されていました。

職人と言えば、日本の家具職人による作品も出展されていました。デザイナーの倉本仁さん率いるJIN KURAMOTO STUDIOとスウェーデンのデザインオフィスClaesson Koivisto Runeがデザインを手がけ、広島の家具職人により作製されたMATSUO Tシリーズ。一見シンプルに見えながら細部までこだわって丁寧に作られた家具は北欧のおうちにもしっくり馴染みそう。実際にスウェーデン人をはじめとした外国の来場者からの評判も良かったそうです。


家具の巨匠たちの作品だけでなく若い世代の作品も楽しめるのがストックホルム・ファニチャー・フェア。Greenhouseのホールでは世界各国のデザイン、芸術学校などが出展しています。

フィンランドのAalto Universityのブースにはメタル製の椅子が並んでいます。

スウェーデンのBeckmans Designhögskolaは一風変わった椅子、そして中央にはなぜか噴水(?)が。市場に出る商品とは違った面白い作品と出会えるのもこのGreenhouseならではの楽しさです。


スウェーデンKonstfackのテキスタイル部門。

スウェーデンのLinköping UniversityにあるCarl Malmsten Furniture Studio

会場では様々なセミナーやプログラムも行なわれています。
スウェーデンで活躍するインダストリアル・デザイナー中村直登さんによる『Matelial attraction - Scandinavian likes Japan』ではプラスチック、金属、紙など色々な素材を活かしたデザインを中村さん自ら一つひとつ説明していくのをみんな真剣に聞いていました。



Twelveと題されたコーナーでは12人の北欧デザイナーによる作品が展示されました。


広い会場を歩き回って展示を見ていくのは結構、疲れます。そんな来場者のために、出展者も色々なサービスを提供しています。

介護用の家具なども作っているNordic Careではストックホルムのおいしいコーヒー屋さんDrop Coffeeがコーヒーを振る舞っていました。


SWEDESEではおいしいマキアートとカフェラテを頂き…

また、別のブースではミニクロワッサンやフルーツをつまんで…

学校や福祉施設などの家具や設備を扱うKinnarpsではシャンパンを飲みながらミニバーガーを頂きました。


そして、このシャンパンが置いてあるテーブル、スマホの充電まで出来るんです。スマホに専用のコネクタをつけてテーブルのシールが貼られている部分に置くだけで充電が出来るという便利さ。こういうテーブルが普通のカフェなどにもあればとても便利ですよね。


そして、思いっきり個人的なことですが、みきちゃんもわたしも園芸にはまっています。園芸といっても庭なんてないので植木鉢で観葉植物を育てるだけですが。そんなわたしたちはファニチャー・フェアに行ってもインテリアの一部として展示されているグリーンに目がいってしまいます。スウェーデンではアパートなどでも観葉植物を育てている人が多くプロにスタイリングされた観葉植物はやっぱり素敵で参考にしたいものも。春の園芸シーズンが待ちきれません。




ファニチャー・フェアの期間中、会場の外でも、色々なイベントが開催されています。この日もストックホルムの東アジア美術館(Östasiatiskamuseet)は上記の『Matelial attraction』のオープニングイベントが。日本の食器メーカー、ナルミによる新商品OSOROのプレゼンテーションなども行なわれました。

わたしたちは、その後、ストックホルム市内にある建築デザイン事務所でのパーティーに参加。朝早くから夜までたっぷりとデザインを堪能した一日でした。



来年、2015年のストックホルム・ファニチャー・フェアは2月3日〜7日の期間で開催予定です。『家具の見本市』なため、入場はバイヤーやプレス関係者などに限られますが毎年、最終日は一般のお客様も入場できるので、北欧の家具やインテリアに興味がある方は是非、お越し下さい。





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2014年2月12日水曜日

【お仕事報告】POPEYE 3月号

こんにちは、mikiです。

ただいま発売中のPOPEYE3月号の特集は「部屋と趣味」。
世界のシティーボーイのお部屋紹介から、買わなきゃ損な家具・インテリア、素敵な生活雑貨の展示会ルポなど、内容盛りだくさんな部屋特集です。

巻頭ではNY、ロンドン、ベルリン、ストックホルム、LA、東京6都市のシティーボーイの部屋とライフスタイルをご紹介しています。
今回、この特集のストックホルムのコーディネートと原稿執筆を担当してします。

ストックホルムのシティーボーイ、パトリックとケニーの素敵な部屋や趣味、暮らしぶりなどがたっぷり紹介されていますのでぜひご覧になってください。

POPEYE HP


photo by Markus Karlsson Frost

photo by Markus Karlsson Frost

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2014年2月11日火曜日

ストックホルム・ファニチャー・フェア 2014 / Vol.1

こんにちは、mayukoです。

今年も開催された北欧最大級の家具とインテリアの国際見本市、ストックホルム・ファニチャー・フェア(Stockholm Furniture Fair)にKOKEMOMO Sweden2人で行ってきました。


ストックホルム・デザイン・ウィーク(Stockholm Design Week)の一環として、インテリア照明のフェア、ノーザン・ライト・フェア(Northern Light Fair)と同時開催されるこのファニチャー・フェア。今年は世界30カ国以上の国から700以上の出展があり、その80%がスカンジナビアの国々からの出展だそうです。

会場はいつものストックホルムスメッサン(Stockholmsmässan)。開催初日はプレス関係者を招いてのプレス朝食会。朝食会が開かれたのは今回のファニチャー・フェアの目玉のひとつでもある、2011年のボキューズ・ドール(Bocuse d'or)で世界第2位に輝き、ストックホルム市内でも人気のSturehofRicheを手がけるスウェーデン人シェフTommy MyllymäkiとMUUTOなどでデザインを手がけるデザイナーJens Fagerによるポップアップ・レストラン、Restaurant Fager/Myllymäki。

このレストラン、天井から本物のもみの木が何本もぶら下がっているんです。メニューはニシンやヴェステルボッテン・チーズなどスウェーデンの食材を使った料理が並びます。プレス朝食会のメニューはチーズと野菜のサンドウィッチ。

みんなサンドウィッチやコーヒーを片手にリラックスした雰囲気の中、プレス・インフォメーションが始まります。ファニチャー・フェアの見所、期間中開催されるプログラムなどのお知らせの後、登場したのは今年のGuest of Honour。2007年に初めてこのストックホルム・ファニチャー・フェアでプロトタイプを発表したというデンマーク人Stine Gamとイタリア人のEnrico FratesiによるGamFratesiの2人。

恒例の会場エントランスラウンジを飾るGuest of Honourである彼らの作品のテーマは『get the balance right』。家具をデザインする時も人間関係などプライベートにおいても全てはちょうど良いバランスを見つけることが大事だ、と語る彼ら。その作品がこちら。カラフルなパネルが宙に浮いたような空間に彼らのデザインした家具が並びます。



プレス朝食会の後は会場を回っていきます。ここから先はわたしたちが気になったブースを写真を中心にご紹介いたします。


スウェーデンの有名インテリア・ショップASPLUND。新作のファブリックや定番シリーズの新作など。


スウェーデン南部、スコーネ地方の家具メーカーGärsnäs

スウェーデンの定番収納インテリアString。わたしはこれで壁に収納スペースを作るのが夢。みきちゃんは既に持っています。羨ましい…。


イタリアの照明ブランドFLOS


デンマークのMUUTOはやっぱり色づかいがカワイイ。


家具から文房具などの雑貨まで様々なアイテムが揃うデンマークのHAY。カラフルなクッションはロンドンを拠点に活動するデザイナーSebastian Wrongとのコラボライン、WRONG FOR HAYの物。


そしてこれは何かと思ったら、ペッパーミル!

normann COPENHAGENのランプはIkono Lampのミニサイズの物。ピンク色が可愛い布団カバーは発売前の新作品。


壁一面に配された正方形の収納が印象的だったデンマークのby Lassen。先述したStringもそうですが、賃貸のアパートでもコンクリートの壁にドリルで穴を開けて棚などを設置できる国だからこそ、こういった収納インテリアのデザインが生まれて来るのでしょうね。日本だったら一軒家でも壁にドリルで穴って嫌かも…と思ってしまいました。

こちらもデンマークのGubiも壁に設置するタイプの棚。

ちょっと趣向を変えて、スウェーデンの学校インテリアメーカー、Tranås Skolmöblerの高さがそれぞれ変えられるベンチ。スウェーデンは学校のインテリアまで充実していそう。

日本のnendoとコラボした花瓶でも知られるスウェーデンのDavid Design


こちらもnendoとコラボしたランプをリリースしているwästberg


スイスのホーム、オフィス家具のブランドvitra

イギリスのインテリアブランドTom Dixonのブースでは職人によるランプの金属加工の実演が行なわれていました。

フィンランドのartekはRocketとBaby Rocketのカラフルな新色を発表。


もうひとつ、フィンランドからは今年、生誕100周年を迎えるトーベ・ヤンソンのムーミンキャラクターのランプ。写真では分かりにくいかもしれませんが、手前の大きいムーミンは高さ105cmとかなりの大きさです。しかもお値段は999ユーロ(現在のレートで約14万円)!これらの商品はFeelis Helsinkiによるもの。余談ですが、この写真をTwitterでアップしたらかなりの人気でわたしたちもびっくり。恐るべしムーミン人気。


大きな会場で開催されるファニチャー・フェア。朝から回ってもなかなか全部、見終わりません。この続きは次回のKOKEMOMO Topicsでお伝えします。





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