2014年12月30日火曜日

KOMVUX - スウェーデンの学校

こんにちは、mayukoです。

クリスマスも終わり、もうすぐお正月。年を重ねるごとに1年が過ぎるのが早くなります。

わたしは先日、通っていた学校のコースを無事に修了しました。コースは全部で1年半、長かったようであっという間だったようにも感じます。

わたしが通っていたのはKomvux(コンヴックス)と呼ばれる成人教育の学校。KomvuxはKommunal Vuxenutbildningの略で直訳すると『自治体(Kommun/コミューン)の成人教育』といった感じになります。スウェーデンに引っ越してきて最初に通う『移民のためのスウェーデン語(SFI = Svenska För Invandrare)』もこのKomvux。その自治体の住民が学ぶことの出来る教育機関です(自治体を越えて通うことも可能です)。

学校はもちろん無料。これはスウェーデンに来て本当にありがたい、と思うことのひとつです。教科書は自己負担ですが。入学に際しても試験などはありませんでした。
わたしが今回通っていたのはVård och Omsorg(ヴォード・オック・オムソリィ)のコースで、いわゆる医療福祉のコースです。このコースをとるとアンダーナース(Undersköterska)を名乗ることができます。このアンダーナース、日本語では『准看護師』と訳されていることもありますが、わたしの感覚では『看護助手と介護福祉士の間』くらいが適当なのでは、と思います。
日本での介護福祉士は名称独占にしか過ぎないとは言え国家資格、このアンダーナースは国家資格ではありません。
スウェーデンでは介護だけに特化した資格、職業はなく、このアンダーナースが介護を担っています。しかし一応、医療職なので、病院で働く人も多いですし、看護師の指示と許可があれば採血などもできます(絶対にしたくないけど)。

学校にもよるようですが、わたしが通ったコースは1年半(半年が1学期で3学期分)で授業は週に1〜2回程度なため、働きながら通う人も多かったです。1学期、2学期は基本的にみんな共通の科目をとり、3学期目には高齢者福祉、救急医療、障害者福祉などそれぞれが目指す目的に沿った科目を選択します。わたしはもちろん高齢者福祉。学校は思ったよりもスウェーデン人の生徒が多く(介護は移民の仕事というイメージなので)授業について行くのが精一杯。優しいクラスメイトと先生のおかげでどうにか課題も全てクリアすることができました。

課題は基本的に自分で考えて答えを出すものが多く、高齢者系などは経験を基に書けるのですが、医療系になるとさっぱり…。
例えば、「あなたは糖尿病外来で働くアンダーナースです、リサ(53歳)は最近、糖尿病だということが分かりました。リサは少し太り気味で運動もしないため生活スタイルを変える必要があります。あなたはリサと面談をする時、何に気をつけ、何を伝えどのように彼女の治療に対するモチベーションを高めますか?」
「アンダーナースってこんなこともやるの!?っていうか、アンダーナースの言うことなんて患者が聞くの!?」というのが、わたしの感想。でも、そんなこと課題に書けないのでどうにかこうにか書いたわけですが。

その他にも1学期に1回(4週間)の現場実習などもあり、そんなこんなでこの1年半、わたしなりに頑張ってきたのでした。このクリスマス前には終業式&卒業式代わりのパーティーが。SFIなどでもそうでしたが、学期の最後にこういったお楽しみ会的なことが開かれることが多かったです。

当日、学校(といってもビルの一画)に入るとクリスマスツリーが飾られ、教室はパーティー用にセッティングされていました。

後ろの人体図が学校っぽい

わたしの学校はこぢんまりとしていてこんな感じです。
小さい教室

キッチン

パーティーでは先生が修了書とアンダーナースのバッヂ、クリスマスプレゼントの本を卒業証書を渡すように一人一人に渡してくれました。その後に先生とハグするのがさすがスウェーデン。


その後はフィーカタイムでクラスメイトとおしゃべり。このパーティーは全て先生方が
準備して下さいました。


わたしも晴れてアンダーナース。でも就職先決まってないけど…。クリスマスだ、正月だで就職活動どころではないのです。クラスメイトは学校が終わる前に就職活動してました。わたしはギリギリまで課題に悩まされてそんな余裕がなかったのです。ちなみに学校は就職を世話してくれません(ちょっとは期待してたのに)。
スウェーデンでも介護は給料が安くて人手不足なので何かしらみつかるかなー、とお気楽に考えているのですが…。



学校に行っている間はみきちゃんに愚痴ばっかり言っていたけれど、終わってみると楽しい1年半でした。ここで満足しないで就職がんばらないと…。


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