2013年12月5日木曜日

食のイベントMitt Kök(マイ・キッチン)

こんにちは、Mayukoです。

やっと初雪が降ったストックホルム。例年は10月末や11月に初雪が降るのでスウェーデン人も「今年はなかなか降らないねえ」なんて話していました。初雪が降っても積もるのはまだ先のよう。雪がない方が歩きやすくていいのですが、いまいちクリスマスの雰囲気が盛り上がりません。

さて話は1ヶ月前に遡り、11月にStockholmsmässan(ストックホルムスメッサン)で行なわれたスウェーデン国内外の様々な食品メーカー、キッチン用品メーカーなどが集まった食のイベントMitt Kök(ミット・ショーク/マイ・キッチン)に行ってきました。

広い会場には200以上のブースが並んでいます。その中から気になったものをいくつかご紹介します。

ソースやドレッシングなどのSverigeskafferietのヴィネガー。リンゴンバルサミコやブラックベリーバルサミコなどスウェーデンらしい種類があります。味もフルーティでおいしかったです。

そして、スウェーデンでここ数年人気の天然酵母のパン、Surdeg(スールデェグ/サワードウ)のパン粉。ラベルを見て頂けると分かると思うのですがパン粉はスウェーデンでも『PANKO』です。ちなみにこのパン粉300gで79kr(約1200円)。気軽にコロッケとか作れません。

ダーラナ地方南部(Södra Dalarna)が出していたブースではアメリカで開催される世界マスタード大会(World-Wide Mustard Competition)で金メダルに輝いたLissEllas Senapのマスタードを味見。Jul Senap(ユール・セェナップ/クリスマス・マスタード)はスウェーデンのクリスマスに欠かせないクリスマス・ハム(Jul Skinka/ユール・フィンカ)にピッタリのちょっぴり甘いハニーマスタード。もうひとつのブルーベリーのマスタードはソーセージなどに合うそう。こちらはブルーベリーなので甘いのかと思いきや、結構辛くてパンチが効いています。
このダーラナ南部では毎年9月の第一金曜から3日間、地元の農家や食品会社が集まり収穫祭が行なわれます。「来年は是非来てね!日本からのお客様も大歓迎よ!」とのお言葉を頂きました。収穫祭のサイトはこちら→Skördefest i Södra Dalarna


そしてダーラナといえばクネッケ・ブロードのLeksands Knäckebröd。普通のクネッケとは違ったちょっと豪華版。

左から『パンプキンシードとひまわりの種』『アンズタケとリンゴン』『イラクサとソバ』の3種類。わたしがおいしいと思ったのは『アンズタケとリンゴン』。最初はアンズタケの味があまりしない、と思ったけれど、後からアンズタケの香りが広がります。スウェーデンらしい味の組み合わせでお土産などにもよさそう。

スウェーデンでは日本のようにブランド牛肉や産地にこだわったお米など殆ど見かけません。スーパーの野菜やお肉も『スウェーデン産』と書かれているだけで、地域まで表記されていません。そんな中でおいしい野菜やお肉の産地として地名のブランド化に成功しつつあるようなのがスウェーデン南東部に浮かぶ島ゴットランド(Gotland)。ここは元々、おいしいラム肉で有名でしたが最近では他のお肉や野菜なども『ゴットランド産』の名を冠して売られています。そう書かれていると何となくおいしそうに感じるのはわたしが単純だからでしょうか?

スウェーデンらしい食品のひとつ、シル(Sill)。夏至祭やイースター、クリスマスなどの行事にはお酒やマスタードなどに漬けられたシルが欠かせません。スウェーデン南西部に位置するKlädesholmen(クレーデスホルメン)でこのシルを作っているKlädesholmens Sill。ここは毎年『今年のシル』としてその年の限定商品を発売しているのですが2013年のシルは『ベーコン&ホースラディッシュ』。「魚なのにベーコン味…ってどうなの!?」と思ったけれど、食べてみるとシルも肉厚で食べ応えがありベーコン味も意外にマッチしておいしかったです。それにしてもどうやったら「今年はベーコンで行こう!」とか思いつくんでしょう?

かなり多く見かけたのがソーセージやハムのブース。トナカイやヘラジカなどのソーセージもたくさん。




ポテトチップスメーカーもたくさん出展していました。その中で一番好きだったのがLarssons Potatischips。他のチップスメーカーの商品はいろんなフレーバーがあったのですが、ここのはシンプルな塩味でジャガイモのおいしさが引き立てられていました。それにポテトチップスだけでなくビーツやパースニップが入った根菜チップスもありそれもおいしかったです。

今回のMitt Kökで一番楽しみにしていたと言っても良いのがハワイ発Bubbiesのモチアイス。いわゆる雪見大福のようなアイスクリーム。わたしは抹茶味をチョイス。スウェーデンで抹茶アイスが食べられるだけでも嬉しいのに(最近は売っているところもありますが)しかも雪見大福(違うけど)!でもスウェーデン人的に餅っておいしいのかな?

お菓子と言えばスウェーデン人が大好きなリコリス。わたしは絶対に好きになれない味です。


ワインを中心としたアルコール類も多く出展していました。このMitt Kökでは100krでワイングラスとテイスティングクーポン5枚を買う事ができ、ドリンク類の試飲が出来ます。

スウェーデンの冬のドリンクといえばクリスマスシーズンに飲まれるグロッグ(glögg)。グロッグメーカー大手のBlossaの今年の限定フレーバーのテーマはダーラナ。白ワインをベースにベリーなどを使用しスウェーデンらしい味になっています。グロッグは通常温めて飲むのですが、これは冷たくてもおいしく頂けます。ボトルもダーラナの伝統的なクルビッツがデザインされていてかわいいです。

他にも会場では色々な有名パティシエやシェフによるレストランやカフェなどもありました。下の写真の左下に見える白いムースみたいなのに緑の何かが乗っているものはストックホルムの老舗カフェVete-kattenのパティシエによるもの。この前、お店で見かけました。


その他にもサンドウィッチ・スウェーデン大会も開催。優勝したのはこちらのMattias Vogel。なんと彼はまだ22歳の若者。このマティアスくんはグスタフスベリ(Gustavsberg)のコンディトリ、Delselius Komditoriで働いるそう。お店はGustavsberg Centrum内にあるのですが、イイッタラのアウトレットなどがある所にも店舗があるのでグスタフスベリに行った際に寄ってみてはいかがでしょうか。スウェーデンでNo.1のサンドウィッチが食べられるかもしれません(この優勝したサンドウィッチが商品になっているかは分かりませんでした)。


ここ数年でどんどん食に対する興味が高まっているスウェーデン。以前はレストランなどもおいしいけどいお店か、安いけどあんまりおいしくないお店しかないようなイメージでしたが最近はリーズナブルなお値段でおいしいものも食べられるようになってきました。食べる事が大好きだけど節約したいわたしにとっては嬉しいことです。

試食だけでお腹いっぱいになりそうなMitt Kök、今回は1人での参加だったので次回はみきちゃんと2人で行きたいです。「やっぱりおいしいものは1人で食べるよりみんなと色々言いながら食べた方がおいしい!」と思ったMitt Kökでした。



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2013年11月20日水曜日

第24回ストックホルム国際映画祭

こんにちは、mayukoです。
今年で24回目を迎えるストックホルム国際映画祭(Stockholm International Film Festival)が11月6日〜17日の期間で開催されました。
この映画祭の歴史や賞などについては去年の映画祭に関する記事に書いてあるのでそちらをご覧ください。(KOKEMOMO Topics 第23回ストックホルム国際映画祭)

栄光のブロンズホース(7.3kg!)/photo: Stockholm Filmfestival

まずは今年の主な受賞結果

最優秀作品賞(Best Film)
『The Selfish Giant』/Clio Barnard監督

特別作品賞(Special Mention)
『12 Years A Slave』/Steve McQueen監督

最優秀初作品賞(Best First Film)
『Fruitvale Station』/ Ryan Coogler監督

特別初作品賞(Special Mention)
『The Reunion』/Anna Odell監督

最優秀脚本賞(Best Script)
Alexandros Avranas & Kostas Peroulis/『Miss Violence』

最優秀女優賞(Best Actress)
Jasmine Trinca/『miele』

最優秀男優賞(Best Actor)
George Mackay/『For those In Peril』

ストックホルム・ライフタイム・アチーヴメント・アワード(Stockhlm Lifetime Achievement Award)
Claire Denis

ストックホルム・ヴィジョナリー・アワード(Stockholm Visionary Award)
Peter Greenaway

今年のコンペティション部門最優秀作品はイギリス映画の『The Selfish Giant』。オスカー・ワイルドの『わがままな大男』と同じタイトルのこの映画は学校にうんざりしたイギリス、ブラッドフォードに住む2人の少年の話。こういうイギリスのちょっと荒んだ工業地帯の雰囲気とか好きなので見たかったけど、見逃してしまいました。
The Selfish Giant/photo: Stockholm Filmfestival

今年観た映画は4本。

アメリカ映画の『The Lifeguard』。NYで仕事や彼氏と色々あって地元に戻った29歳の女性の話で、いわゆる『崖っぷち』の女性を描いた『ブリジット・ジョーンズの日記』的な映画かと思ったら、地元に帰ってプールの監視員の仕事をして、何故だか16歳の少年と…!そんな、29歳女性と16歳の男の子なんて犯罪です…。

もうひとつアメリカ映画の『Bluebird』。寒くて暗い感じの映画で、なんで登場人物みんんながこんなに暗いんだ!?って思うくらいに、悲観的な雰囲気の映画でした。

一番観たかったと言ってもいいのが、アゴタ・クリストフの『悪童日記』を映画化した『Le Grand Cahier』。高校生の時に友だちに本を借りて読んで感銘を受けたのに、内容はすっかり忘れていました。こんなにも内容を忘れていたなんて…。でも、本のちょっと不思議な雰囲気も再現されていて、とても良かったです。もう一度原作を読みたくなりました。
Le Grand Cahier/photo:Stockholm Filmfestival

今回観た、唯一のスウェーデン映画は『Ömheten(英題Tenderness)』。北極圏の街キルナ(Kiruna)に住む少年少女を描いた映画です。キルナと言えば中学校で習った『キルナ鉄山』。この鉱山による町の収入は大きいのですが、鉱山を長年にわたり掘り続けたために地盤沈下、陥没の恐れがあるために現在では街ごと引っ越しが計画、実行されています。そんな街で自分のやりたいことを見つけて努力する少女、高校で上手くやっていけず鉱山で実習生として働く少年などが描かれています。
Ömheten/photo:Stockholm Filmfestival

この日の上映では、この映画祭の目玉でもあるFace2Faceが行なわれました。このFace2Faceでは監督、演出家、俳優などが上映後に登場し、その作品にまつわる話しをし、観客からの質問に答えたりします。この日は『Ömheten』の監督であり、脚本も手がけたSofia Norlinが登場。彼女の話しによるとこの映画のもうひとつの主人公とも言えるのがキルナの街。鉱山と言う工業地帯とスウェーデン北部ならではの美しい自然が同時に存在し、街の引っ越しという未来に向けての希望や夢を登場人物の少年少女に重ね合せたそうです。この映画はもちろんフィクションだけれども、キルナが抱える現実などドキュメントな要素も含まれているそうです。出演者については北部の方言を話せる人探しに苦労したとのこと。それでも主要人物であるSebastian Hiort af OrnäsとLina leanderssonはどうしても出演して欲しかったのでSebasitian演じるMarkusはキルナ生まれで他の街に引っ越し、またキルナに戻って来たという設定(だから北部の方言が話せない)にしたそう。プロの俳優以外にもキルナ、ピテオ、スンツヴァルなど北部の町の高校を回り出演者を探した結果、見つけたのが主要人物の1人であるDaniel役のAlfred Juntti。彼は今まで一度も演技をしたことがないとのことですが、登場人物の中でも一番難しいと思われる役を見事に演じています。
今作品が初の長編映画というSofia Norlinによる『Ömheten』、ほのぼのとしたスウェーデンのイメージとは違うスウェーデンの一面を見ることができます。
Sofia Norlin

そして、今回のコンペティション部門ではアーティストのアイ・ウェイウェイ(艾未未)が審査員として参加。ストックホルムには実際には来ていませんが、映画祭での各作品の上映前にアイ・ウェイウェイからのメッセージビデオが上映されました。それは観客のみんながクスッと笑ってしまうようなものだったのですが、人権擁護や自由に対する関心が高いスウェーデンらしい人選のような気がしました。もしくは、ただ単に彼がスウェーデンで人気なだけかもしれません(去年もストックホルムで彼のエキシビジョンが開催されていましたし)。
アイ・ウェイウェイTシャツ/photo:Stockholm Filmfestival

カンヌやヴェネチアの国際映画祭のような華々しさはないけれど、この映画祭の期間のストックホルムのちょっと浮かれた雰囲気や、映画祭に携わる学生ボランティアが楽しそうに働く姿などがわたしは好きです。

次回、第25回ストックホルム国際映画祭は2014年の11月に開催されます。スウェーデンと映画が好きな方は是非、この時期にストックホルムにお越し下さい。

ストックホルム国際映画祭公式HP(スウェーデン語/英語)





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2013年11月11日月曜日

しましまエキシビション- Stripes, rhythm, direction

こんにちは、mayukoです。

KOKEMOMO Swedenの更新が滞っているうちにストックホルムはすっかり秋も深まり、もう初冬と言ってもいいくらいの寒さです。

1ヶ月前にKOKEMOMO Newsでお伝えした北方民族博物館(Nordiska Museet/ノルディスカ・ムセェット)で開催中のしましまエキシビション、Stripes, rhythm, direction(Ränder, rytm, riktning/レンデル、リトゥム、リクトニング)。10月4日の開催に先立って行なわれたプレス発表会の様子を遅ればせながらご紹介します。

『しましま』にちなんでタイガーケーキという意味のティーゲルカーカ(Tigerkaka)を食べながらのプレス発表会。日本ではプレス発表会なんて行ったこともないので比べようもないのですがスウェーデンのプレス発表会などはいつも手作り感あふれており、堅苦しくない雰囲気です。

ティーゲルカーカを食べながら、このエキシビションを手がけた10-GruppenのオリジナルメンバーでありArlaの牛乳パックのデザインでも知られるTom HedqvistやIKEAのテキスタイル商品なども手がけるインテリア・スタイリストのSynnöve Morkの話しを聞きます。Tomは10-Gruppenのポップなイメージとは違いシャイな感じなのですが所々でちょっとした冗談などを交えて話す姿がとてもキュートでした。

そして、エキシビションの展示ですが、博物館の1階のホール半分を使い、テーマに沿っていくつかのブースに分けられて様々な展示物が並べられています。
シマウマ

マットレス

マリメッコのシャツ

Arlaの牛乳パックとセブンイレブンの紙コップ

レコードジャケット

サッカーユニフォーム

2012年度スウェーデン代表ユニフォーム

建築

渋谷のスクランブル交差点

PRADA

そしてこのエキシビションの見所はこの北方民族博物館の膨大な数の所蔵品の中から、TomやSynnöveたちが自ら選び出したしましまアイテム。スウェーデンの民族衣装や昔の生活用品など。

布団やシーツなど

子ども服

1700年代の生地見本

ベンチ、奥に見えるのは民族衣装の前掛け

ガラス製品

食器類

生活用品

お菓子やココアの缶

昔のオムツのパッケージ

ベンチの柵やガラス製品の模様、櫛など「これもしましまなのか!?」と思うようなアイテムのチョイスが面白く、わたしたちの身の回りにこんなにも『しましま』が潜んでいたことに驚かされます。

このエキシビションでは『しましまブック』も同時に発表されています。元々は本の制作の話からスタートしたこのエキシビション。エキシビションのカタログにとどまらない内容となっているそうです。

この本をはじめ、ミュージアムショップではキャンディやオリジナルしましま鉛筆などしましまグッズを買うことが出来ます。

このエキシビション、来年の8月31日まで開催されているので、しましま好きの方は是非、足を運んでみてください。
エキシビションの基本情報などはKOKEMOMO Newsのページをご覧ください。
KOKEMOMO News: 全てのしましま好きに捧げるエキシビジョン- Stripes, rhythm, direction






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