やっと初雪が降ったストックホルム。例年は10月末や11月に初雪が降るのでスウェーデン人も「今年はなかなか降らないねえ」なんて話していました。初雪が降っても積もるのはまだ先のよう。雪がない方が歩きやすくていいのですが、いまいちクリスマスの雰囲気が盛り上がりません。
さて話は1ヶ月前に遡り、11月にStockholmsmässan(ストックホルムスメッサン)で行なわれたスウェーデン国内外の様々な食品メーカー、キッチン用品メーカーなどが集まった食のイベントMitt Kök(ミット・ショーク/マイ・キッチン)に行ってきました。
広い会場には200以上のブースが並んでいます。その中から気になったものをいくつかご紹介します。
ソースやドレッシングなどのSverigeskafferietのヴィネガー。リンゴンバルサミコやブラックベリーバルサミコなどスウェーデンらしい種類があります。味もフルーティでおいしかったです。
そして、スウェーデンでここ数年人気の天然酵母のパン、Surdeg(スールデェグ/サワードウ)のパン粉。ラベルを見て頂けると分かると思うのですがパン粉はスウェーデンでも『PANKO』です。ちなみにこのパン粉300gで79kr(約1200円)。気軽にコロッケとか作れません。
ダーラナ地方南部(Södra Dalarna)が出していたブースではアメリカで開催される世界マスタード大会(World-Wide Mustard Competition)で金メダルに輝いたLissEllas Senapのマスタードを味見。Jul Senap(ユール・セェナップ/クリスマス・マスタード)はスウェーデンのクリスマスに欠かせないクリスマス・ハム(Jul Skinka/ユール・フィンカ)にピッタリのちょっぴり甘いハニーマスタード。もうひとつのブルーベリーのマスタードはソーセージなどに合うそう。こちらはブルーベリーなので甘いのかと思いきや、結構辛くてパンチが効いています。
このダーラナ南部では毎年9月の第一金曜から3日間、地元の農家や食品会社が集まり収穫祭が行なわれます。「来年は是非来てね!日本からのお客様も大歓迎よ!」とのお言葉を頂きました。収穫祭のサイトはこちら→Skördefest i Södra Dalarna
そしてダーラナといえばクネッケ・ブロードのLeksands Knäckebröd。普通のクネッケとは違ったちょっと豪華版。
左から『パンプキンシードとひまわりの種』『アンズタケとリンゴン』『イラクサとソバ』の3種類。わたしがおいしいと思ったのは『アンズタケとリンゴン』。最初はアンズタケの味があまりしない、と思ったけれど、後からアンズタケの香りが広がります。スウェーデンらしい味の組み合わせでお土産などにもよさそう。
スウェーデンでは日本のようにブランド牛肉や産地にこだわったお米など殆ど見かけません。スーパーの野菜やお肉も『スウェーデン産』と書かれているだけで、地域まで表記されていません。そんな中でおいしい野菜やお肉の産地として地名のブランド化に成功しつつあるようなのがスウェーデン南東部に浮かぶ島ゴットランド(Gotland)。ここは元々、おいしいラム肉で有名でしたが最近では他のお肉や野菜なども『ゴットランド産』の名を冠して売られています。そう書かれていると何となくおいしそうに感じるのはわたしが単純だからでしょうか?
スウェーデンらしい食品のひとつ、シル(Sill)。夏至祭やイースター、クリスマスなどの行事にはお酒やマスタードなどに漬けられたシルが欠かせません。スウェーデン南西部に位置するKlädesholmen(クレーデスホルメン)でこのシルを作っているKlädesholmens Sill。ここは毎年『今年のシル』としてその年の限定商品を発売しているのですが2013年のシルは『ベーコン&ホースラディッシュ』。「魚なのにベーコン味…ってどうなの!?」と思ったけれど、食べてみるとシルも肉厚で食べ応えがありベーコン味も意外にマッチしておいしかったです。それにしてもどうやったら「今年はベーコンで行こう!」とか思いつくんでしょう?
かなり多く見かけたのがソーセージやハムのブース。トナカイやヘラジカなどのソーセージもたくさん。
ポテトチップスメーカーもたくさん出展していました。その中で一番好きだったのがLarssons Potatischips。他のチップスメーカーの商品はいろんなフレーバーがあったのですが、ここのはシンプルな塩味でジャガイモのおいしさが引き立てられていました。それにポテトチップスだけでなくビーツやパースニップが入った根菜チップスもありそれもおいしかったです。
今回のMitt Kökで一番楽しみにしていたと言っても良いのがハワイ発Bubbiesのモチアイス。いわゆる雪見大福のようなアイスクリーム。わたしは抹茶味をチョイス。スウェーデンで抹茶アイスが食べられるだけでも嬉しいのに(最近は売っているところもありますが)しかも雪見大福(違うけど)!でもスウェーデン人的に餅っておいしいのかな?
お菓子と言えばスウェーデン人が大好きなリコリス。わたしは絶対に好きになれない味です。
ワインを中心としたアルコール類も多く出展していました。このMitt Kökでは100krでワイングラスとテイスティングクーポン5枚を買う事ができ、ドリンク類の試飲が出来ます。
スウェーデンの冬のドリンクといえばクリスマスシーズンに飲まれるグロッグ(glögg)。グロッグメーカー大手のBlossaの今年の限定フレーバーのテーマはダーラナ。白ワインをベースにベリーなどを使用しスウェーデンらしい味になっています。グロッグは通常温めて飲むのですが、これは冷たくてもおいしく頂けます。ボトルもダーラナの伝統的なクルビッツがデザインされていてかわいいです。
他にも会場では色々な有名パティシエやシェフによるレストランやカフェなどもありました。下の写真の左下に見える白いムースみたいなのに緑の何かが乗っているものはストックホルムの老舗カフェVete-kattenのパティシエによるもの。この前、お店で見かけました。
その他にもサンドウィッチ・スウェーデン大会も開催。優勝したのはこちらのMattias Vogel。なんと彼はまだ22歳の若者。このマティアスくんはグスタフスベリ(Gustavsberg)のコンディトリ、Delselius Komditoriで働いるそう。お店はGustavsberg Centrum内にあるのですが、イイッタラのアウトレットなどがある所にも店舗があるのでグスタフスベリに行った際に寄ってみてはいかがでしょうか。スウェーデンでNo.1のサンドウィッチが食べられるかもしれません(この優勝したサンドウィッチが商品になっているかは分かりませんでした)。
ここ数年でどんどん食に対する興味が高まっているスウェーデン。以前はレストランなどもおいしいけどいお店か、安いけどあんまりおいしくないお店しかないようなイメージでしたが最近はリーズナブルなお値段でおいしいものも食べられるようになってきました。食べる事が大好きだけど節約したいわたしにとっては嬉しいことです。
試食だけでお腹いっぱいになりそうなMitt Kök、今回は1人での参加だったので次回はみきちゃんと2人で行きたいです。「やっぱりおいしいものは1人で食べるよりみんなと色々言いながら食べた方がおいしい!」と思ったMitt Kökでした。
KOKEMOMO Sweden
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